理科の修学旅行(https://sites.google.com/site/dreamliteracy/home/scienceexcursion )とは、自然体験活動を通じて、理科に親しみ学べる合宿型の理科教室です。自然体験活動の企画力を競う「トム・ソーヤースクール企画コンテスト(http://www.shizen-taiken.com/contest2014/ceremony.html)」で優秀賞を受賞した、大注目のプログラム。新聞やテレビでも取り上げられ、受付が開始されると申し込みが殺到します。今回は冬の苗場に旅して、雪に関して学びました。「雪は天からの手紙である」とは、世界で初めて人工雪を作るのに成功した雪の研究者、中谷宇吉郎の名言です。果たして、小さな研究者たちは、天からの手紙を読み解けたのでしょうか。
見どころをチェック!実験を交えた事前学習会
理科の修学旅行の特徴は、現地に旅立つ前に、学びどころをいくつかピックアップして、事前に勉強会を開催すること。12月19日に行われ、テレビの取材も入っていました。
柏の葉のUDCK(http://www.udck.jp/)に専用の器具を持ち込んで実験を行います。試験管や試薬瓶が並び、気分はさながら実験室!
雪の結晶を見ると、透明な氷であることに気づきます。一方、雪景色は真っ白ですよね。これは雪が光を散乱しているから。では、雪の下に寝転んで空を見上げたら、何色に見えるでしょう。白?空の青?太陽のオレンジ?それとも?修学旅行中に行なうそんな体験の答えを考えるため、水、氷、かき氷がそれぞれ光をどのくらい通すのか、実験します。
「天からの手紙」は上空で水蒸気が結晶になったもの。でも、結晶になる現場を直接観察することはできません。そこで、塩化アンモニウムをお湯に溶かし、冷えていく過程で結晶が現れる様子を、試験管の中で再現しました。目の前で雪のような結晶が降る実験に、子供たちは目を輝かせながら集中して取り組んでいました。
銀世界の苗場に到着
修学旅行初日の1月30日。雨の降る柏の葉を出発して4時間。苗場に到着すると一面の雪景色が目の前に広がります。暖冬で例年に比べると苗場の積雪量は少ないものの、柏の葉では見られない銀世界にみんな大はしゃぎ!泊まるのは、道路からさらに奥に登った、テレビもない無人の山小屋です。
どんな種類が見つかるかな?雪の結晶観察♪
昼食を終えると、まずは座学でこれから行なうプログラムの見どころをおさらいします。
最初の活動は雪の結晶観察。黒い画用紙に雪を集め、ルーペで観察しながらスケッチ用紙に結晶の形を描いていきます。ひとりで一心不乱に観察し続けたり、面白い結晶を探して見せ合ったりと、雪の結晶の多様な姿に見入っていました。中には20種類以上の結晶を見つけ出してスケッチした子もいましたよ!
雪崩の原因「弱層」を探せ!
続いて、弱層探し。雪は日夜層を成して積もります。枝の多い結晶はお互いに絡み合って締まった層を作りますが、雹(ひょう)のように枝を持たない結晶からなる層は結びつきが弱いため、雪崩の原因になります。積雪の断面に色付きのスプレーを吹きかけると、層内での結びつきの強さに応じた模様ができます。そこで雪崩の原因ともなる弱層を、色の濃淡から探し出します。指で突っついたり、小さな雪崩を起こしてみたりと工夫しながら、雪の層から見えてくる苗場の天候の歴史を紐解いていました。
後編(https://www.oideyo-tx.com/article/1640)に続く
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