茨城県内だけでなく、全国的にも注目を集める守谷市に位置するつくばエクスプレス「守谷」駅は、「秋葉原」駅から快速で32分と都心へのアクセスが抜群のベッドタウン。電線類を地中化し、全戸で太陽光発電と売電が可能な日本初の大型戸建て住宅「ファインコート守谷」が誕生するなど、新しい街づくりも進んでいます。
◇「住みよさランキング(東洋経済新報社)」
http://www.city.moriya.ibaraki.jp/shikumi/statistics/ranking/minkan/sumiyosa.files/sumiyosa2015.pdf
◇「活力ある都市ランキング(日経ビジネス)」
http://www.city.moriya.ibaraki.jp/shikumi/statistics/ranking/minkan/katsuryoku.html
◇「主婦が幸せに暮らせる街ランキング」
http://www.city.moriya.ibaraki.jp/citypromotion/pr.files/CP.pdf
守谷ってどんな街? 暮らしている方に聞いてみました。
今回はTX守谷駅1階という、まさに守谷の玄関口ともいえる場所にあり、守谷市内や茨城県南部の地域のこだわり商品を取り扱う「守谷すたいる」で店長を務める亀田陽子さんに守谷の魅力についてお話しを伺ってきました。
お話を聞いた人:守谷在住歴15年 亀田 陽子さん
― 守谷に住むことになったきっかけを教えてください。
「出身は隣の常総市ですが、つくばエクスプレスの開通を期待して、15年前に守谷へ引っ越しました」
― 「守谷すたいる」は地元ならではの商品をたくさん取り扱っていますが、どういったお店なのでしょうか?
「守谷すたいるは、もともと守谷をもっと良くしたいという思いをもった有志のメンバーでスタートしました。現在では100店舗以上の商品が集まっていて、毎月相当な商品が入荷されています。在庫管理は大変ですが、一つずつの商品に対する生産者の思いを伝えられるようスタッフもたくさん勉強していますよ。
守谷すたいる本来の目的は、それぞれのお店とお客様をつなぐことです。ここで1回商品を購入されてみて、次は本店へ直接行ってみようと思っていただければうれしいですね」
「守谷すたいる」
営業時間 9:00~20:00(年中無休)
〒302-0115
茨城県守谷市中央4-9TX守谷駅1階
TEL 0297-45-0046
― 住んでみて感じた守谷の魅力とは?
「つくばエクスプレスの開通により都心へのアクセスが快適になったことです。また、逆を言えば都心から緑豊かな守谷へ短時間で帰れることも大きな魅力ではないでしょうか。
平日朝7時台のつくばエクスプレス秋葉原行きは、20本中12本が守谷始発なので座って通勤することができます。終電も秋葉原発の0:18分と、遅い時間まで走っているのもうれしいポイントですよね」
― ほかの地域と違うと感じるところはありますか?
「新しい街づくりが進みつつも、駅から少し歩けば牧場や田園風景を見ることができます。昔から変わらない自然を残しつつ、都心に近く通勤にも便利なところがほかの地域とは違うところではないでしょうか。
そのほかにも、市全体が計画的に緑豊かな風景を残す街づくりに取り組んでいるので、緑被率が60%もあり、市街化区域の50 %以上が低層住宅となっています。そのおかげで緑が多く空が広々としているのも、守谷ならではだと思います」
― どんな人が住むのに向いていると思いますか?
「つくばエクスプレスで都心への通勤も快適ですし、イオンモールやアクロスモール、ジョイフル本田など、大型商業施設が複数あります。農村部もあるので新鮮なお野菜が手に入るなど生活利便性が快適です。また、公園や公民館など、子供やお年寄りが集う場所が多くあるので、ファミリー層にとって最適なエリアだと思います」
― 安心して暮らせる環境は整っていますか?
「守谷市は地域の安全のために通学路や交差点に100基以上の防犯カメラが設置され、安心して暮らせる環境が整っていると思います。2016年に発表された「活力のある都市ランキング」全国8位に選ばれた守谷は、その中で「空き家が少ない」で1位、「治安が良い」「新しい住宅が多い」で2位に選ばれています。そのほかにも街地は平均して海抜20mの台地で形成されているので、災害に強い街ともいわれています。
また、守谷は広いので移動の際は車の利用者が多いですが、高齢になって車の運転が難しくなった場合は、免許を返納すると65歳以上の方に買い物、通院のほか、近隣のルートを回るコミュニティバス「モコバス」や、路線バスの回数券を交付してくれる市ならではの制度もあります。治安が良く、安心して暮らせる街なので、住んでいる方たちの雰囲気も明るいですね」
― 地域の方々との交流や、イベントはありますか?
「西口の駅前広場では、毎年MOCOフェスタ(5月)、真夏の雪合戦(8月)、商工まつり(9月)、クリスマスファンタジー(12月)など大きなイベントが開催されますし、2月に開催される守谷ハーフマラソンでは、全国からたくさんの方たちが参加します。
ほかにも、守谷の名物や人物、場所、由来のある建物が題材となっている『守谷のふるさとかるた』というものがあって、守谷市の子どもたちは学校や学童保育などで遊んだり、地域のボランティアやお年寄りの方たちとのコミュニケーションツールにもなっています」
亀田さん一押しのおすすめスポット
豊かな自然と昔からの景観を生かした素敵なお店が多い守谷。その中でも亀田さんお気に入りの2つを紹介いただきました。
『Bäckenbart バッケンバルト』
バッケンバルトとはドイツ語からの造語で意図するところはひげのぱん屋さん。緑に囲まれた静かな場所で店名通り素敵なひげのオーナーが営まれています。お店をオープンするまでは、工房はありつつも店舗を持たず、市内で定期的に開催されている桜坂メルカートや守谷すたいるなど、ごく一部でのみでしか購入できないという幻のパン屋さんだったのだとか。
駅から離れた場所にあり、広告をだしていないのにかかわらず、一つずつ丁寧に作られたパンを求め、近隣だけでなく遠くから来店するお客様も多いそうです。
木のぬくもりを感じるセンスの良い店内は、オーナーのひいおじいさまのご自宅を改装したもので基礎や窓枠などは当時のまま。
「Bäckenbart バッケンバルト」
営業時間10:00~16:30(定休日 土、日曜日)
〒302-0125
茨城県守谷市高野647-1
TEL 0297-48-5152
『そばカフェ かやの木』
明治初期に建てられた古民家で二八そばと本格コーヒーが楽しめる「そばカフェ かやの木」
守谷市の指定文化財になっている表門を抜けると、風情あふれる建物が見えてきます。
テーブル席と座敷があり、座敷からは庭の景色を眺めながらそばやコーヒー、あんみつなどを楽しめます。店内のBGMは外から聞こえる鳥の声と風の音のみ。心地よい空間はゆっくりとした時間を過ごすことができますよ。
「そばカフェ かやの木」
営業時間11:00~(火曜定休)
〒302-0125
茨城県守谷市高野1440
Tel 0297-48-0307
― 守谷ではイベントが盛んですが、地域ならではの活動などはありますか?
「地域の魅力や地域資源について知っていただくため、守谷市の農産物や加工品を応援する『もりあぐ(もりや循環型農食健協議会)』という活動を行っています。もりあぐでは毎月第1・第2・第3日曜日は、朝市を開催または出店したり、グリーンツーリズムや地域資源を活用した商品開発なども行っています」
― もりあぐで活動されている方たちの世代はいくつぐらいですか?
「もりあぐの活動は、30代、40代を中心に比較的若い世代が中心となっていますが、守谷は幅広い世代にこの街を良くしたいという思いを持った方がたくさんいるため、上の世代の方にも関わっていただいています。
街を盛り上げたいと思っても、それを実現させるためには街について詳しく知っていなければなりません。昔からの街の良さって眠っていることもたくさんあるんですね。
守谷では、満州から引き揚げた方たちが、牛一頭から開拓を行い酪農を発展させた歴史があります。そういった歴史について触れようと思っても、若い世代だけで動くとその掘り起こしができず、浅い部分に触れて終わりになってしまいますが、上の世代の方にも関わっていただくことで、先人たちの思いをつないだ街づくりができるんじゃないかと思います。
守谷は開発が進んで今は盛り上がっていますが、継続して街を発展させるため私たちが守谷の魅力を発信していき、数十年先も新しい人たちが入ってきたいと思える街づくり、子供たちが大人になってもここで暮らしたいと思える街づくりをしなければいけないと思います」
― ありがとうございました。
都心から32分で豊かな緑に囲まれる守谷は、オンとオフのスイッチを自然と切り替えることができ、心にも時間にもゆとりが生まれる素敵な街でした。
利便性も自然も兼ね備えた守谷は、子育て世代の方はもちろん自分の時間を楽しみたいという方にピッタリかもしれません。