手ぶらで行けるのが嬉しい 下町の温泉
雷門通りの裏路地にある「天然温泉 蛇骨湯」。なんだかびっくりする名前ですが「じゃこつゆ」と読みます。場所が少しわかりにくいかもしれませんが、国際通りから蛇骨湯のコインランドリーが見えるので目印にしましょう。
入り口で靴を脱ぎ、入場券を購入します。蛇骨湯は混んでいることが多いので、入場券を買うのも順番待ちでした。
券売機にお金を入れたところでそばにいたおばあちゃんが「タオル持ってきてないなら、60円で借りれるよ」「シャンプーとかは中にあるからね」と声をかけてくれました。常連客であるおばあちゃんと会話をしたことですっかり緊張もほぐれ、460円の入浴料と60円のバスタオル、30円のフェイスタオルの券を購入。手ぶらで行けるというのが嬉しいですね。観光や買い物の途中でぶらりと立ち寄るにも便利です。
入るとフロントと休憩室があり、そこから先は男湯、女湯と分かれています。明るい脱衣所ですが、混んでいるときはロッカーの数が足りないかもしれないという印象でした。譲り合って使用しましょう。
芯から温まる黒褐色の天然温泉
浴室内での写真は撮れないのでお見せできないのが残念ですが、蛇骨湯は「黒湯」という温泉です。これは、火山性の温泉とは違い、古生代に埋もれた草や木の葉の成分が地下水に溶け込むことによりできているということです。お湯に浸かる前に身体を洗おうとシャワーをひねったら、茶色お湯がでてきたので驚きました。しっかり洗髪もして、髪の毛が浴槽内に浸からないようにまとめてから念願の温泉に浸かります。
女湯と男湯の両方にまたがるように描かれた富士山が壁一面にあり、女湯の方にはさらに桜が、男湯には松がそれぞれ描かれています。タイルもピカピカで富士山と桜が輝いているようで、とっても明るい浴室。常連客であろうおばあちゃんたちや、観光客、そして意外にも若い女性も多くいたのが印象的でした。
普通の浴槽のほかに、ジェットバスや電気風呂もありどれもお湯は茶色。東京のお風呂は熱いという印象がありますが、ここはゆっくり長く浸かれるようなちょうど良い温度です。
蛇骨湯には半露天風呂もあり、浴室内にある扉を開けると外に出ることができます。ここでは火照った身体を冷ましながら温泉を楽しむ人がたくさん。半露天風呂といっても、ここは浅草のど真ん中。天井も壁もあり、高い位置にある窓から外の空気が入ってくるだけですが、なんと男湯の半露天風呂には池があり鯉も泳いでいるんだとか…!
黒湯は体の芯まで温まり浴後も湯冷めしないのが特色。温泉のあとまた浅草の町に繰り出す人や、これからご飯でも、という人もしっかりとお湯に浸かれば湯冷めすることもなさそうですね。また、さすが温泉です。肌がすべすべに、そして柔らかくなったような気がします。これからの季節にぜひ通いたくなる浅草スポットでした。
天然温泉 蛇骨湯
住所:東京都台東区浅草1-11-11
営業時間:13:00~24:0
定休日:火曜日